教育実習の振り返り
2021.01.29
今更ではありますが...。
昨年12月7日から18日までの2週間、盛岡大学の4人の学生さんが当校で教育実習を行いました。
<最終日、すべてをやり切った後の集合写真 ※この時だけマスクを外してもらいました>
4人はいずれも、日本語教員養成課程で日本語教育を学ぶ3年生。
この実習の一月ほど前に行ったオンライン交流会にも参加してくれました。
実習内容は講話の聴講、授業見学、実地授業、それらの振り返りや日誌記入など昨年までとほぼ同じ。
しかし今年はこのコロナ禍もあって、これまでとは以下の点が異なりました。
①日誌は紙に、ではなく、Googleスプレッドシートを使用
(手書きでない分、お互いに時短にもなりましたし、事後の添削や修正も容易にできました)
②期間中、実習生は当校の全学生・全教員が使用しているSlackにも登録
(連絡や教材・教案の共有がスムーズに行えました)
③入国したばかりで隔離期間中だった新入生へのオンライン授業を実施
(上記の交流会で使用したZOOMと②のSlackを併用して行いました)
そんな今年の実習、実習生にはどのように感じられたのでしょうか。
以下、日誌の「教育実習終了にあたって」という欄に4人が書き込んでくれたコメントからの抜粋です。
<Kさん>
先生方から講話をいただいたとき、日本語教師として働く先に何があるのか、何を見据えているのかにもそれぞれ大きな違いがあること、私が思ってもみなかった目標(日本語教育を通して世界を良くするなど)があることに驚いた。〇〇先生(※盛岡大学の先生)からいろいろ教えていただいてはいるが、私の知っていることはまだ非常に少なく、世界もまだまだ狭かった。
<Uさん>
仙台国際日本語学校で教育実習を行なって、様々なことを学ぶことができた。特に勉強になったと感じた点は、授業で用いる小手先のテクニックよりも、社会人として守らないといけないことを守るといった、自分が無自覚に日常生活で守れていない点に気がつくことができたことである。そのような人間としての力を身につける事で、日本語教師としての力に直結することを学び、基本的な生活を直すことの重要性を学んだ。
<Sさん>今まで日本語教師と言えば、教室内で授業を行っている姿ばかりを想像していました。しかし、当然のことながら授業を行うことだけが教師の仕事ではありません。そうした事実を確かなものとして知ることが出来ました。先生方の様子を見ていると授業の内外問わずコミュニケーションをとっている様子が見受けられました。そうした普段のコミュニケーションが、教室内の雰囲気にも繋がっているのではと感じました。
<Оさん>
この2週間本当に充実した実習期間を過ごせた。この状況の中でも、実習を受け入れてくださった仙台国際日本語学校の皆さんに心から感謝している。実際に経験することでしか分からないこともたくさんあり、実際の学校で実際の授業を見学し、自分が教壇に立てたという経験が出来たということが、自信になった。(中略)毎日の日誌にまとめたことなどをしっかりとフィードバックし、この実習期間の中で学んだことを今後に生かしたい。本当に有意義な実習期間を過ごすことができた。今回の実習の中で学んだことは日本語教師になるかどうかだけではなく、自分がこれから生きていく中の自信に繋がると思う。
毎年盛岡大学からは実習生を受け入れているのですが、今年は「実習の意味は何か」を考えさせられました。
きっと答えはないのでしょうが、何となく「実習生が気付きを得ること」なのかなと思いました。
最後に、智辯和歌山高校野球部での3日間の指導の後、部員達にイチロー氏が贈った言葉を4人に贈ります。
「ちゃんとやってよ」
(瀬戸)