「多文化共生の地域づくり」とは?
2026.07.30
先日、せんだい豊齢学園の学園生の皆様をお迎えして交流会を開催しました。
(交流会の詳しい様子はこちらの記事をぜひご覧ください)
実はその交流会の前に、せんだい豊齢学園さんから「多文化共生の地域づくりというテーマで講演をしてほしい」とのご依頼をいただいていました。
多文化共生、というとどんな内容の講義がいいんだろう...と考えた結果、
10名の留学生といっしょにお邪魔させていただくことにしました。
日本語学校の教員としてできることは、「多文化共生」のキーワードを、実際に留学生と話しながら考えてみることだと思ったのです。
当日、公演前の留学生たちの様子がこちらです。
にこやかです。
みんなも緊張するのかなと思っていましたが、私の方がよっぽど緊張しており、「先生、大丈夫ですよ」と励ましてもらう始末でした。ありがとう。
そして講義が始まり、学校のことを私から簡単に紹介した後で、留学生たちの自己紹介です。

留学生たちが敬語も織り交ぜながら挨拶する様子を見て、受講者の方からは「上手だね」との評価もいただいていました。
その後、3名の学生が写真を交えて母国の紹介をプレゼンしてくれました。
気候や地理、文化の紹介は、以前授業で一度練習した経験が生きていますね。
そこからは、実際にグループに分かれてもう少し掘り下げた自己紹介タイムです。
国はどこなの?仙台の生活、どう?将来はどんな仕事したいの?と、受講者の方がたくさん質問を投げかけてくださっている様子でした。
こちらは全体の様子です。
全部で5つのグループに分かれており、各グループでいろいろな話題について話していました。
こちらは、ネパール出身のMさんとブータン出身のPさんのテーブル。
ブータン出身者が校内ではPさん1人なので、普段二人は日本語で会話しているという話を聞いて、
受講者の皆さんがとても驚かれていたのが印象的でした。
毎日一緒にいると私も慣れてしまいますが、母語を封じた(封じられた)状態で、日本語で友達を作るというのは改めて考えるとすごいことですね。
こちらはネームプレートを見せながら、名前を確認している様子でしょうか。
やはり、聞きなれない名前は字がないと覚えにくいですよね。
このグループでは仙台方言の話になり、留学生たちが受講者の方たちの方言でのお喋りに全くついていけず、
普段勉強している日本語と、町の中で聞こえてくる日本語の違いについて話題に上がりました。
こちらのグループは、ハンガリー出身のDさんがハンガリーの朝食を写真で見せている場面です。
写真を見ると、よりイメージしやすくなっていいですね。
ちなみにこのグループは、この後していたハンガリーでの果実酒のつくり方の話が相当盛り上がったそうです。
簡単な自己紹介を終えた後は、留学生が感じている「母国と日本の違い」を細かく聞き出し、
その後は「その違いによって困ったこと」について掘り下げて考えてもらいました。
食事や交通、お祭りなど目に見えてわかりやすい違いもあれば、
コミュニケーションスタイルの違いによって人間関係のすれ違いが生まれやすい、という話も。
「多文化共生とは、これをすることだ!」とはっきりした答えを出すのは不可能だと思いますが、
自分の予期しないところにもバックグラウンドの違いが影響していたりして、
自分の価値基準だけで判断するのではなく、「この人と私の間には違いがたくさんあるのだ」と念頭に置きながらコミュニケーションすることは、
少なからず役に立つのではないか、というのが私なりの、講義の結論でした。
講義を終えた後、「いい発表でしたよ!」と再度留学生たちに心のケアをしてもらい、
この日は終了となりました。
※本当はあと3人参加してくれていたのですが、最後に写真を撮りそびれてしまいました...。
ポーランド出身のKさん、ハンガリー出身のDさん、スリランカ出身のHさん、すみません。
拙い講義でしたが、今回の講義が少しでも受講者の方の何かのお役に立つことがあれば嬉しいなと思います。
(出蔵)
