地元紙に学生の投書が掲載されました!#4
2021.02.22
地元紙・河北新報の「声の交差点」という投稿コーナーに、当校の学生7名の投書が掲載されました。
これは9月に中上級のクラスで行った作文の授業で、テーマを「投書」にしたことが始まりです。
掲載されることを最終的な目標に、日本での生活の中で感じることを自由に書いてもらいました。
その結果、11月から1月にかけての7回に分かれて、7名の「声」が紙面の一角に彩りを添えました。
事情があって全員分をここでご紹介はできませんが、4名分について4回に分けてご紹介しています。
これまでにご紹介してきた3名分の記事は、以下の通りです。
■日本のあいさつ 元気の源(ド・バン・ズオン)
■責任重い保育士 尊重して(サラ・ガルシア)
■客の励ましに心奮い立つ(グルン・ビナ)
最終回となる今回は、1クラス、ロシアのベロニカさんです。
■自転車へのマナー守って
クルボロトバ・ベロニカ 31歳
(仙台市宮城野区・留学生)
私は毎日、自転車で仙台市内の日本語学校に通っている。日本での生活では自転車をよく使うと、来日する前から知っていた。
私は21歳で初めて自転車に乗ったが、やはり日本での生活で自転車は便利だ。母国のロシアでは移動距離の長さや寒さのため、自転車に毎日は乗らない。その上、自転車用の車線が無いし、駐輪場もない。
だから、ロシアで自転車に乗る人はそんなに多くない。さらに車を運転する人も歩行者も自転車を無視することが多く、それが交通事故の原因になっている。
「日本はロシアとは違う」と、私は来日前に思っていた。しかし、その考えは間違っていた。交通ルールを守らない人間はどこでも同じだ。
日本では自転車専用車線を歩いたり、左右を確認せず曲がり角から出て来たりする人も少なくない。自転車のベルを無視したり、歩きながらスマホを使って急に曲がったりする歩行者もいる。
その理由は自転車に対する慣れだと思う。自転車の危険性を忘れないで交通マナーを守ってほしい。
「自転車のマナー」ではなく、「自転車へのマナー」であることがこの文のポイントでしょう。
日々、自転車を使って通勤している私も、ベロニカさんと同じように感じることがあります。
皆が他者を思いやり、誰もが安全で安心できる交通を目指していきましょう。本当に。
さて、これで、このシリーズはお終いです。
作文の課題として「投書」を選定したのは、私が知る限り当校では今年度が初めてでした。
半ば試験的でしたが、目的が明確で、いいものについては形として残り、多くの方に読んでいただけます。
学生たちも概ね好意的に受け止めてくれたようですし、来年度以降も続けていきたいと思います。
(瀬戸)